このページは2018年10月6日(土)に行われた骨董講座を再現したものです。 |
第51回 古美術と社会学シリーズ⑪ 「古美術と現代メディア、GAFA」
(1) メルカリとフェイスブック |
メルカリは山田進太郎(1977年~)が作ったフリマアプリの会社です。2017年6月20日、東証マザースに上場しました。
公募価格の3000円の初値が5000円となり、投資家の期待のほどがうかがえます。メルカリは1日で7000億円を入手したことになります。
山田は大学在学中、楽天のインターンとして、楽天オークションの立ち上げに参加、その経験を生かしてメルカリを立ち上げました。
彼が成功した大きな理由はパソコンよりもモバイルに目を付けたことです。不用品を少しでもお金に換えたいと思うのが人間の心理。
最近、ゲーム依存症が病気であることが認定されましたが、スマホのゲームが虚構性を含むものであれば、メルカリは心理学をうまく利用した社会的で現実的なアプリです。 |
(2) マス・メディアと情報、個人的価値観
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私は現在の状況が民主主義を信奉した第二次世界大戦後の状況に似ていると考えています。
物質的には逆ですが、日本人の感性や感覚は迷走しつつあります。
「そうではない」と考える人もいるでしょうが、そのような人は裕福か、社会状況に疎い人です。バブル経済がはじけた時のように、SNSやIТの問題これからが表面化するでしょう。 |
(3) ちぐはぐな価値観
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明治時代以降、欧米文化を取り入れるようになった時代に日本人の迷走が始まりました。
表面的には欧米文化を取り入れるが、底の浅い鹿鳴館文化のようなものが出現します。
和風文化もあるのだから、それを洗練すればよいものを欧米文化を妄信する。
現在の日本のIТ、SNS文化を見ると、日本人は昔とまったく変わっていません。
鹿鳴館時代と同じようにアメリカ文化を妄信している。しかし、このようなことをいうと「人それぞれの価値観があるので良いじゃないか」とクレームを言われるのが落ち。
沈黙することが賢明ですね。 |
(4) IТ、SNSの幻想
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フランスは町の書店を守るため、アマゾンが配送料を無料にすることを禁止しました。それでアマゾンの小売価格が同じになり、町の書店も維持できるようになった。 |