ご質問と回答

仙遊洞、古美術品に関する質問が御座いましたら、メールでお問い合わせください。お答えできる範囲で対応いたします。

商品の説明について
Q. 「時々、産地や時代の記載が変更されていませんか?」というご質問をいただきました。
A. 誠に申し訳ありませんが、時々、産地や時代の鑑定の間違いをして「通信販売」欄に掲載することがあります。 言い訳がましいのですが、私どもにも得意不得意分野がございますので、そのような時、ご指摘いただければ、間違いを訂正したいと思います。 間違っている時、疑問を持たれるようなことがあれば当方にご教示ください。直ちに対処する所存でございます。

商品の総称について
Q. 「黄瀬戸は桃山時代の作品のみに使われる言葉で、あなたの出品している品物は江戸時代後期の焼物なので黄瀬戸とは呼ばないのではないのですか?」というご質問をいただきました。
A. 古美術の世界では商品を分類するために総称を使用します。「黄瀬戸」や「織部焼」は後に作られた総称(一般に織部焼の総称が使用されるようになるのは江戸時代中期)で、制作された当時はそのような言葉は存在せず、単に「美濃焼」と呼ばれていました。「黄瀬戸」はあくまでも便宜上、使用される用語で、現代作家が自分の作品に「黄瀬戸」とつけても問題は起こりません。ちなみに「黄瀬戸」を分類する時の「あやめ手」、「ぐい飲み手」なども数寄者がつけた名称です。「李朝の黒高麗」、「古染の南京手」などは骨董業界のみで通用する言葉です。
「黄瀬戸」は用語として存在しますが、あくまでも便宜上の用語であることをご了承ください。

出品商品の真贋について
Q. 「あなたの扱っている商品は偽物ではないのですか?」というご質問をいただきました。
A. 古美術商は自分の経験や学習から真贋を判断します。それぞれの経験が違うので、おのずと見解の相違が発生します。Aの古美術商が「本物だ」と言っても、Bの古美術商が「偽物だ」と判断することはよくあることです。
古美術商をやっていて難しいのは、偽物に慣れ、本物を知らないお客様に真贋をお話しする時、新しい偽物を知らない業者に話をするときです。「偽物を本物と信じて接していると、本物が偽物に見える」という現象が起こります。偽物を本物と考えている方にまともな話は通用しません。こうなっては手の施しようがない。それはプロでも素人でも同じことです。
目利きの古美術商の見分け方は、新しく世に出てきた偽物の解説を、その業者が現在進行形でできるかどうかで判断できます。最近は偽物も進化しているので、信用のある業者も簡単に騙されます。特にネットを見ていない人ほど、最新の偽物事情に疎いのが現状です。
逆に、偽物の見分け方、最新事情を教えてくれる専門業者は信用がおけるでしょう。近寄ってはいけない古美術商は自分の扱う商品を全部、本物だと信じている人です。店の信用と、店主が目利きであるかどうかは別問題。質問にお答えすると、「古美術商も商品の真贋もお客様ご自身が判断され、気に入った商人や商品とおつき合いしてください」ということです。

伊万里焼の真贋について
Q. 「伊万里焼の簡単な偽物の見分け方を教えてください」というご質問をいただきました。
A. インターネット上に氾濫している伊万里焼の真贋を見分けるのは専門家でも至難の業です。偽物は常に生産されているので、気を許すと新しい偽物を手にすることになります。
簡単な鑑定の方法を記しておきます。
(1)初見の品物は、本物の場合でも後絵か二度窯、新作だと用心する。
(2)偽物は本物と比べて線が細く、ぎこちない。
(3)各時代の紋様を組み合わせているので、時代様式が統一されていない。例えば、蛇の目高台内に普通、角福紋はありません。
(4)偽物の伊万里焼には使用傷がない。逆に傷をつけて、古く見せている場合もあります。
(5)値段が本物の3分の1から半額である。

以上が簡単な伊万里焼の鑑定方法ですが、詳しいことを知りたい方は出川直樹さんの「古陶磁真贋と観賞 講談社」など、読まれると良いでしょう。

インターネットについて
Q. 「あなたが出品した商品が、一か月前、安い価格で落札されたのがインターネット・オークション上に出ている」というメールをいただきました。
A. 以前、古美術商はプロ同士の交換会、同業者からの購入、お客さまからの買い取りで商品を集めていましたが、インターネットの普及によって大きく様変わりしました。交換会で買った商品や同業者から購入した物がインターネットに出ていることは度々あります。
質問の商品は友人から購入したのですが、確認するとインターネットに出ていました。
以前、私どもは同業者や市場で仕入れた場合でも、インターネット上から消えてから商品を店に出すなど気を遣っていましたが、それ以上に商品の流通速度は速く、対応しきれないのが実情です。
悩んだ末、私は発想を転換して、「インターネット上に出ていても、自分の納得する価格で商品を販売する」と決断をしました。
価格だけで古美術品の価値が決まるわけではありません。
私どもがお問い合わせのお客さまに送った返事は次のようなものです。
「私どもの商品には真贋、鑑定料、経験から来る審美眼、信用料が含まれています。ご了承ください」
インターネット上での価格と当店の販売価格とは質が違うものだとお考えください。

インターネット・オークションについて
Q. 「現在のインターネット・オークションの状況について教えてください」というご質問がありました。
A. ネット社会が到来して、ネット・オークションが盛んになりました。最近は誰でも気楽にオークションに参加できるので、商品を落札された方も多いと思います。簡単にネット・オークションについて記しておきます。
(1)本物も偽物も目に触れる機会が増えたので、以前よりも偽物に接する機会が増え、微妙な偽物を購入する人が増えた。
(2)ネットで落札した偽物は安価なので、素人やセミプロは本物の値段を高く感じる。
(3)ネット・オークションに出品している古美術商は、価格を吊り上げるテコを行っている人もいるので、それに引っかかると高値で落札することになる。
(4)オークションに熱中すると、ゆったりとした時間が持てなくなる。
(5)鑑識眼のある人にとっては、オークションは便利である。

オークションに興味のある方は、「骨董ネットビジネス入門 島津法樹(宝島社)」を読まれると良いでしょう。

伊万里以外の偽物について
Q. 「伊万里焼以外にどのような商品の偽物があるのですか?」というご質問をいただきました。
A. 全部のジャンルに偽物は存在します。
最近、特に目につくのは唐津焼、伊万里焼全般(特にそば猪口、す猪口)、瀬戸の絵皿、古代瓦、李朝三島などです。昔から中国物は模造品だらけなので、逆に注意して購入することができます。「偽物があるから骨董は面白い」という人がいます。
偽物にはコレクターの心をくすぐる微妙な感じがあります。
以前、「気に入っていれば、偽物でも良いのではないか」というご意見を聞いたことがあります。まったくその通りで、古美術商は個人趣味にまで口を挟むべきではないと思っています。現在、模造品とされているものでも、500年経てば立派な骨董品です。
気に入った物を側に置いて楽しんでください。

新感覚骨董について
Q. 「新感覚骨董とは何か?」というご質問をいただきました。
A.

新感覚骨董の定義を簡単に説明しておきます。

(1)マルセル・デュシャンの「レディ・メイド(既製品)」の概念に沿った骨董品で、近・現代代的な美しさを持っています。
(2)西洋の「アンティーク」は100年以前の商品に該当します。100年以内でも、古美術商の間で取引されるのが、新感覚骨董です。
(3)新感覚骨董はグローバルな視点でとらえられたもので、従来の骨董や和風の概念は当てはまりません。
(4)新しい作品であっても、骨董、クラフトの概念が含まれています。
(5)近代的な素材で作られた商品も含まれます。

古美術商によって、「新感覚骨董」の概念は違います。その違いを楽しむのも、新感覚骨董の楽しみです。

商品説明の書き直しについて
Q. 「通信販売欄の説明が途中で変更される場合がありますが、何故、そのようなことが起こるのですか?」とご質問をいただきました。
A. 長年、古美術商をしていても初見のものに出会うことが往々にしてあり、その場合、自分の経験から商品を鑑定するのですが、調べていくうちに産地や時代が間違っているのではないかと気づき、その場合に商品説明の変更を行います。古美術の世界は領域が広く、商品数も多いので得意なジャンル以外の物を鑑定するのは難しいのが実態です。言い訳がましくて申し訳ないのですが、仙遊洞はお客様の指摘を受けつけておりますので、商品説明が間違っている場合は、ご教授ください。よろしくお願いいたします。

商品を実際に見たい
Q. 「実物を見てから購入したい」というお問い合わせをいただきました。
A. インターネットの良さは、どこでも情報が取得できることですが、欠点は実物の感触を実感できないことです。写真と実物の印象が違う事がよくあります。インターネットの場合はその点を留意してご購入ください。「商品販売」に出品した商品は、仙遊洞にありますので、ご覧になりたい方は営業時間内であれば、いつでもご来店ください。

分割払いについて
Q. 「分割払いは可能でしょうか?」というご質問をいただきました。
A. 5万円以上の場合は2回、10万円以上の場合は3回払いが可能です。それ以上のお支払いに関しては個別にご相談ください。
ただし、購入された商品のお支払が完了していない場合、次の商品の分割払いはお受けできませんので、ご了承ください。

商品破損について
Q. 「送られてきた商品が壊れていた」ということがありました。
A. 購入された商品は慎重かつ厳重に梱包いたしますが、割れ物ですので破損する場合があります。特に大型の土器、壺などは宅配便を使った場合、破損する確率が高まります。安心して商品を手元に置きたい場合は、圏内であればご自分で運ぶことをお勧めします。 万一、商品が破損した場合、保険が適応されます。お手元に届いた梱包をそのままの状態で、仙遊洞及び、宅配業者にご一報ください。簡単な手続きの後、宅配業者が破損商品を取りに伺うことになります。

同業者同士の値引き
Q. 「同業者ですが値引きしていただけないでしょうか?」というご質問をいただきました。
A. 当店では同業者への値引きは行っていません。従いまして、一般のお客様と同額で商品を購入していただくことになります。ご了承ください。

仙遊洞の店舗について
Q. インターネットで商品を買っていただいたお客様から、当店についてのご質問がありました。
A. 仙遊洞は毎日、午後1時〜午後6時まで営業しています。店にはネット通販とは違う商品も豊富に取り揃えて、お客様をお待ちしております。ネットの商品購入とは違った楽しさが店の営業にあります。西荻窪においでの際は是非、店にお立ち寄りください。
初心者の方で「骨董屋に入るのは勇気がいる」という方がいらっしゃいますが、当店は「気楽な骨董」をモットーに営業しております。
なお、当店の特徴を活かした「骨董講座」を毎月、行っています。興味がある方は「お知らせ」をご覧ください。

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