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伊万里焼 染付 虫づくし 向付
[2023/06/25]
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先週、墓参りをするために1年ぶりに広島に帰省しました。母方の親戚のある東広島市に行った時、久しぶりに川や田んぼを見ながら散策をしました。ところが川の中を見ても魚影がありません。農薬に抵抗力がある鮠(はや)さえいない。そのことをいとこに話すと、「最近は街灯に虫が集まらなくなった」という答えが返ってきました。それから、「田んぼにいるカエルの種類が外来種に変わった」とのことでした。その話を聞いて、写真の伊万里焼のことを思い出し、今週の通販欄に出品しました。この作品には蛍やカゲロウ、蝶の姿が描かれています。私が子供だった昭和40年頃、田舎に行くと夜、放水路を蛍が光を放って飛んでいました。ところが、現在は蛍どころか、邪魔に感じていた虫さえいない。
口径 約8.9cm/高さ 約6.2cm
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伊万里焼色絵 貝と千鳥 唐草文 なます皿
[2023/06/18]
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![]() 週末、雨の上がった東京は夏日となりました。外出すると汗が噴き出ます。湿度や暑さの変化が大きいと身体に負担がかかります。このような時はエアコンをうまく利用して過ごすことが大切ですね。写真は伊万里焼の色絵なます皿。見込みに貝と千鳥、唐草文が描かれた青緑系の作品です。この作品を見ながら、2019年秋に有田、唐津を旅行したことを思い出しました。特に平戸や唐津で食べた魚はとても美味しく、さすが玄界灘の海の幸、今でも楽しかった食事の時間を思い出すことができます。それは、コロナ騒ぎが起こる数か月前のこと。その時は玄界灘の魚介類を食べてご満悦でしたが、まさか数か月後にコロナ騒ぎが起こるとは…。最近はコロナ騒ぎも一段落しました。あれから4年経っていることを思うと、この期間が上思議な社会状況の時代だったことを感じます。ちなみにこの作品が作られた18世紀後半、長崎の貿易の主役は鮑などの乾物、俵物でした。時に清朝は日本の乾物を欲しており、それがなければ現在の中華料理の発展もなかったと言われています。この作品を見ていると、海と山の幸、豊かな日本の食文化を感じることができます。それは現在も変わっていません。食器を見ていると豊富な食材があるからこそ、多彩で美しい器を生み出すことができたと感じます。また、玄界灘に行こう! 口径 約15.5cm/高さ 約5cm 御売約、ありがとうございました |
フランス製 楽器を弾く天使 ブックエンド一対
[2023/06/10]
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![]() 5月8日にコロナ禍が5類に移行してから一か月がたちます。日常はコロナ禍前の生活に戻りつつありますが、株価の上昇は良いにしても、物価高、マイナンバーカードやウクライナなど問題が山積しているようにも見えます。それでもコロナ禍の時より、ずいぶんと気分が楽になりました。やっぱり平穏無事が何よりですね。写真は1900年前後に作られたフランス製の天使のブックエンド。本作を最初に見た時、一人の天使が楽器を弾いているで、これは音楽関係の本を立てるブックエンドだと想像しました。しかし、もう一人の女の子の手には楽器がなく、口に手を当てるポーズも音楽とは関係がないように思えます。それであれこれ考え、口に手を当てる女の子は目を使って美術品を鑑賞しているのではないかという結論に達しました。ヒントになったのはロダンの「考える人」。「考える人」は顎に手を当てて物事を思考しています。人は美術品を鑑賞している時、確かにふとした仕草で顎あたりに手を当てている。私の推測が正しければ、この作品は音楽と美術、芸術関係の本を立てるためのブックエンドとして製作されたのでしょう。1900年といえばヨーロッパがまだうっすらと文化的な輝きを残していた時代。近年、急速にデジタル化が進み、即効性を求めがちな日本では文化的「教養」という言葉が死語になりつつあるようですが、このブックエンドを見ていると「のんびりとした時間を楽しむこと。美術と音楽は人にとって大切なものですよ」と語りかけてくれるような気がします。それにしても顎に手を当てている女の子、一体、何を見ているのでしょうね? 高さ 約11.5cm~12.5cm/横幅 約8cm 御売約、ありがとうございました |
伊万里焼 染付 柳と鷺 尺皿
[2023/06/04]
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6月2日(金)、日本列島は台風2号の影響で大荒れの天気となりました。各地に線状降水帯が発生、杉並区にもレベル4の洪水警報が発令されました。あのように長い時間、雨が降り続いたのは久しぶり、改めて昨今の異常気象を感じます。写真は水辺の柳と鷺図。この作品は先週、季節感があるので良いなと思い、呑気な気分で出品しようと考えていたのですがあまりの豪雨に唖然としてしまいました。被害に遭われた方にお見舞いを申し上げます。個人的な話ですが家の近くを流れる善福寺川に鷺やすっぽん、鴨がいます。今回の雨で彼らが被害に遭わなかったのかとちょっと心配になりました。普段ならば、鷺の足くらいしか水位がないのに今回の雨で善福寺川は氾濫寸前。しかし、翌日、川に行くといつものように鷺がいます。
口径 約31.5cm/高さ 約5.2cm 御売約、ありがとうございました |