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京塗 黒漆器 扇型蒔絵 図替わり 膳
[2020/08/23]

まだまだ暑い日が続きます。35度を下回ると涼しく感じられること自体、異常です。南海上では台風が発生しているようで、来週には日本海周辺を通過するとか。暑さが和らいでも、台風の被害が出れば洒落にもなりません。写真は京塗のお膳。琳派を意識して造られた作品で、いかにも京風という感じがします。図柄を見ると秋の縁側の景色が描かれています。このような自然の中に季節を見出す日本人の感性は繊細ですね。このお膳、前所有者は割烹料理をしている方でした。店で使っていたのですが、ある時期からコースメニューに変え、銘々膳は使用しなくなったので「どなたか、好きな方がいらしたら」ということで出品させていただきました。腕の良い料理人の目が通ったお膳ですから、何となく品が良い。最近、コロナ禍で自宅にいる時間が長くなりました。百貨店で総菜でも買ってきて、このようなお膳を使って食事をすると、京都に行った気分に浸れるかもしれません。自作の料理を好きな器に盛って、この膳の上に置くと、インスタ映えするのは間違いありません。お膳をお持ちでない方、一度、このような漆器を使ってみてください。いろいろな使い方があり、思わぬ発見をするかもしれませんよ。

横幅 約52.5cm/奥行 約27cm

御売約、ありがとうございました

伊万里焼 樋口窯 陽刻染付 山水文 尺皿
[2020/08/15]

今週も猛暑が続きます。毎日、コロナと熱中症の2つのアラートが出ています。異常ですね。コロナ騒動がなければ東京オリンピックが終わり、人々の関心も夏の甲子園大会に移る時期でした。しかし、今年は両方とも幻となりました。もう1つ今年の異常はお盆の帰省。政府や自治体が移動の自粛を要請しているので、人々の移動が起きません。運輸、旅行、観光業の方たちは大変な夏を迎えていそうです。私自身、冷房の効いた部屋から出ません。そのような時は古美術品を眺めて暇をつぶしています。本品を見ながら、昔、訪ねた山や滝のことを思い出します。この図柄に似ているのは日光の華厳の滝と男体山。日光は秋の紅葉が有名ですが、夏は避暑地になります。今年は旅行気分が盛り上がらないので、本作を眺めて空想の旅行に行きます。眺めた後は、食器として夏の料理を盛って遊びます。家でもお盆休みを楽しめますね。

口径 約29.5cm/高さ 約5cm

御売約、ありがとうございました

亀山焼 熱帯魚文 杯洗
[2020/08/09]

8月に入って、先月とは全く違う猛暑日が続いています。コロナ対策でマスクをしながら熱中症対策をしなければならないので大変。皆様も、水分補給して、ご注意ください。写真は長崎市で作られた亀山焼の染付盃洗。普通のサイズよりも大型なので、長崎の丸山などにあった料亭で使用されていた作品だと考えられます。坂本龍馬は一時、亀山焼の営業に関わっています。竜馬は丸山の料亭に入り浸っていたので、このような豪快な作品は竜馬の影響で作られたのではないかと想像できます。その証拠に高台には船の旗の模様が描かれています。万国航法の旗の使用法を知る人物でなければ、このような絵付けはしません。航法の知識を持つ人物がこの作品の絵付けを指導していたとすれば竜馬ですね。ちなみに見込みに描かれているのは熱帯魚。本作は南蛮の海につながっているエキゾチックな作品です。猛暑の夏、この盃洗にソーメンなどを盛ると涼感が出ます。季節に合わせた食器をつかうのが古美術趣味のだいご味ですね。

口径 約27.5cm/高さ 約19.8cm

御売約、ありがとうございました

型吹きガラス デキャンタ
[2020/08/02]

暑中お見舞い申し上げます。
8月に入って、日本列島各地は梅雨明けしました。今年は例年にない長梅雨だったので、晴れた空を見るとほっとします。しかし、今度は熱中症に注意する必要が出てきて大変。 それにGO TOキャンペーンが始まって外出自粛の気分が緩んだせいか、コロナ感染者が増大しています。このような状況では、心底、解放された気分にはなれません。 写真は大正時代に作られた型吹きのガラスのデキャンタ。今のガラス質と違ってトロトロ、レトロ感があります。これに冷たい日本酒や白ワインを入れて飲むと、なぜか美味しそうに感じます。 ガラスの質感が、お酒をより自然に感じさせるのでしょう。外食できなくても、古美術品を使って家で飲食をすると少しは気分も晴れる。家飲みに古美術品を利用するのも乙なものです。 外の夏空のように、早く気分を晴らしたい。ワクチンがそろそろ開発されそうなので、来年の夏はきっと気分も晴れていますね。

高さ 蓋までの高さ 約27.5cm/胴径 約8.8cm

御売約、ありがとうございました

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