blog |
吉田秋光 芥子図
[2018/03/25]
| ||
日曜日に友人の花見に参加しました。、。桜はまだ七部咲きですが暖かい日だったので公園は人でいっぱい。
桜も今秋には満開になるでしょう。毎年、この時期になると桜の軸を出品するのですが、今年は在庫切れ。
軸棚を探していたら、写真の「芥子図」が出てきたので、今回のブログの題にしました。
本紙サイズ 縦横 約28cm×36.5cm |
大原重徳 書 「春乳」
[2018/03/18]
| ||
すっかり春めいてきました。寒の戻りも幾分かありますが、春は確実に近づいています。写真は幕末から明治に活躍した公家・大原重徳の書「春乳」。 春乳は日本語でもあまり使用しない表現、意味は「ぼんやり曇った春霞」といった感じでしょうか。 松尾芭蕉に、「春なれや 名もなき山の 薄霞」という俳句があります。 私は、この薄霞という表現がとても好きなのですが、薄霞がかかるのはほんのりと汗もにじむ冬と夏の変わり目。 大原はそのような白い薄霞を「春乳」としたのでしょう。乳色は白ですが、ほんのり赤み、君がかった白でしょうか。 晴れた日の夕方、車を運転しながら西の空を見ると他の季節にはない独特の薄い白が出現しています。これが「乳色だ」と、白について微妙な表現をした先人の繊細さを感じます。 最近、国会では森友学園に関する財務省の文書改竄の問題が取りざたされています。 権力を使って一部の人間を優遇していたという話ですが、太古の昔から人間社会にはびこる慣習。 これは人類が消滅しない限り続いていく問題でしょう。 安倍政権も末期的症状の様相、これは政権の問題だけではなく、日本全体が激動期に入りつつあるような気がします。 このような時、幕末から明治の激動期を生き抜いた大原などの書を見ると勇気づけられます。公家の字とは思えない豪快な書体。 激動の時代は気を強く持って行くことが大切。気付け薬のような古美術品があるのも面白いですね。
本紙サイズ 縦横 30cm×50cm |
交趾写 色絵染付 唐草文 菓子鉢
[2018/03/11]
| ||
幕末から明治にかけて輸出された日本美術の影響を受けて、19世紀末、西洋でジャポネズムが流行したのは有名な話です。 1月末まで東京の国立西洋美術館では「北斎とジャポニズム」展が開催され、日本人も日本と西洋の文化比較に目を向けるようになりました。 歴史の教科書などには、明治時代の日本は西洋列強の真似ばかりしていたように書かれていますが、日本が世界に与えた影響も掲載することも重要でしょう。 写真は「交趾写 唐草文 菓子鉢」。交趾(ベトナム)写と言っても中国の法華様式、内側は瓔珞文の染付の描かれた日本で製作された和製の菓子器です。 どこの国の作品か判別できないエキゾチックさがあります。意外とこのような作品が西洋人には、シノワズリーではなく、ジャポニズムとして認識されていたのではないでしょうか。 西洋人にとって東アジアは遠い最果て。中国と日本の区別もつかなかったのでしょう。この作品は銀器をまねたのか、ラスター彩のような釉薬が掛かっています。 それで、ますますエキゾチックさが増しています。 近代人の本質はこのような作品の印象と似ているのかもしれません。人間の社会は単純で一筋縄ではいかないですね。 高さ 約8.5cm/口径 約16.4cm 御売約、ありがとうございました |
第46回・骨董講座「古美術と社会学E 古美術と現代の有機農法」が終了しました。
[2018/03/03]
| ||
「有機農法と古美術」、ちょっとこじつけっぽい講座ですが楽しんでいただけたでしょうか。 骨董講座の内容はこちらからこちらから 骨董講座に興味のある方はこちらから |