blog   2015年1月

しもきた天狗祭り  2015年1月30日(金)〜2月1日(日) 東京都世田谷区
[2015/01/25]

東京世田谷区下北沢では毎年、この時期に「天狗祭」が開催されます。 地元の曹洞宗大雄山真龍寺が天狗を祀っているから始まった祭で今年は83回目、下北沢の街中をいろいろな種類の天狗が練り歩きます。 下北沢といえば若者、演劇の街ですが、この期間だけは地元のお祭りで盛り上がります。 1月31日(土)には天狗車も出動し、福豆まきが行われます。 日本でも珍しい天狗祭、興味のある方は散歩がてら下北沢にお出かけください。

ちなみに写真は先週アップした明治時代の天狗面。 このような面を見ると、当時は日本各地で天狗祭が行われていたことを連想できます。 時間が経つにつれ時代の祭は消えて行きます。 日本の伝統的な祭や文化を保存したいものです。

高さ 約21cm/横幅 約15cm/鼻から奥行 約16cm

御売約、ありがとうございました

合格祈願  
[2015/01/18]

先週の週末、大学入試センター試験が始まりました。大学受験生にとっては勝負の冬です。 古美術集家の多くの方も大学受験をされたと思いますが、それも遠い昔。私自身、大学受験の時、親が太宰府天満宮に合格祈願に行ってくれたことを思い出します。

写真の絵は佐藤辰治作「赤い椿と白梅」。 佐藤は福島県出身の作家で戦後、同県の抽象美術界をけん引しました。 パステルカラー調で美しい作風は、地元の人に愛されました。学問の神様・菅原道真を祀る大宰府といえば、白梅がシンボル。 センター試験を受ける受験生の応援メッセージを込めて、今回、ブログにアップしました。 それから、福島県といえば3・11の東北大震災、早いもので4年が経とうとしています。 あの震災が起こったのは、ちょうど受験シーズンが終わった頃でした。受験生の皆が合格し、東北の復興が進むことを願っています。

額サイズ 縦横 約35.2cm×50.5cm

御売約、ありがとうございました
木彫 トカゲ・太陽文容器 (インドネシア 20世紀前半)  
[2015/01/11]

年が明けて、早10日、時間が経つのは早いですね。 今年の旧正月は2月19日なので、太陰歴を使用する東洋人の感覚では、まだ旧正月まで1か月間ある、といった感じでしょうか。
写真はトカゲと太陽文が刻まれたインドネシアの木彫舟形容器。インドネシアの部族はそれぞれのトーテム信仰を持っています。 カロ州の部族のトーテム、トカゲが再生する太陽と一緒に描かれ、「輪廻」を表しています。「太陽の船」がエジプトなど世界各地にあるのは民俗学的にも興味深い。 国によって表現方法は違いますが、新しく再生することに対する信仰は共通しています。各国の民芸品には人間の普遍的な信仰心が表現されています。 日本の古美術品だけではなく、海外の民芸品に目を向けると、骨董の世界も広がるでしょう。

高さ 約15cm/横幅 約49cm/奥行 約22cm

御売約、ありがとうございました

第14回・骨董講座が終了しました  
[2015/01/10]

骨董講座の題材は「神道・道教美術」。日本人は日常的に神道・道教的生活を営んでいるのですが、戦前の皇道思想の反動のせいか、それについて語る機会が少ないのが事実です。今回、神道・道教の歴史をわかりやすく解説、関連する古美術品のことなどをお話しさせていただきました。今回は午後3時30分で終了するはずが、午後5時30分まで続き、あっという間の4時間30分! 受講生の方に講座終了後、「これまでで一番、面白かった」と言ってもらえたので良かったと思っています。 講座の内容は「骨董講座」で見ることができます。掲載した文章は講座の一部ですが、神道・道教美術に関心を持ってもらえると幸いです。

講座内容はこちらから

次回は「掛け軸」の歴史と収集について、お話したいと思います。「最近は床の間がないので、掛け軸はちょっと……」という方にお勧めの講座です。

骨董講座に興味のある方はこちらから


伊万里焼 色絵丸文蓋物 
[2015/01/04]

明けまして おめでとうございます。本年も仙遊洞ブログ、よろしくお願いいたします。
写真は伊万里焼・色絵丸文蓋物。丸文は染付、色絵を問わず、伊万里ファンには人気のデザインです。 各国の国旗のデザインには丸の他、三角や四角がありますが、日本人は角よりも丸を選択しました。これは日本人が安定よりも生成変化する自然とともに生きる感覚に敏感だったからでしょう。蓋物のデザインを見ていると、季節ごとに変化する円形の太陽をデザインしているような、軽みのポップ感を感じさせてくれます。
今年、東京のお正月は天気も良く、心地よい正月でした。私は正月気分を味わうために3日の夕方、浅草寺に行きました。 交差点に佇み、東の空を見ると東京スカイツリーの向こうに月が出ていました。考えてみると正月に月見で感動したのは初めてです。 江戸時代の浮世絵師が見たら、スカイツリーと満月の版画を題材にしていたかもしれません。

正月に 月見気分の お年玉
太陽も月も流転しているのですが、人間の人生も同じ。転がり続ける感性に生きがいを見出すことができます。ライク・ア・ローリング・ストーン。今年も仙遊洞は皆様に新発見の美を提供していきたいと思っています。

高さ 約18cm/横幅 約12.5cm

御売約、ありがとうございました

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