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壺谷焼 饕餮文 泡盛甕
[2022/12/04]

今年は、沖縄が日本に返還されて50年でした。思い返せば、春から夏にかけてNHKの朝ドラで放映された「ちむどんどん」の影響を受け、我が家では泡盛を飲みながら沖縄料理を食べていました。やっぱり沖縄料理は夏が似合います。写真の作品は壺屋焼の泡盛甕。最初に本作を見た時、鉄作品を模して陶器で作った花瓶だと思いました。しかし、肩部に紐を掛けるために作られた窪みがあるので、「もしかしたら、これは泡盛甕ではないか」という考えがわき、悩んでしまいました。最近、沖縄の泡盛はどこでも飲むことができますが、大正時代であれば泡盛は本土で飲むには珍しい酒だったはず。それを考慮に入れると、本作は3年以上、貯蔵した古酒の泡盛を入れる甕だという結論に達しました。江戸時代、広島県の鞆の浦の名産に保命酒がありますが、本作はそれに似た存在だったのでしょう。保命酒徳利に上手があるように、泡盛甕にも上手の作品があった。それが本作のような甕だったのではないでしょうか。この作品、壺屋焼として名作だと思うのですが、類品がないので当分、評価は定まらない気がします。想像の域を脱しませんが、古美術品の形態からいろいろ想像できるのが面白いですね。

高さ 約14cm/胴径 約10.5cm

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