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ねずみを持つ黄財神
[2020/01/26]

今年はねずみ年です。年末年始にかけて、商品販売欄にねずみ関連の作品を数点出品しました。お陰様でお客様がご購入くださり、ありがたいことです。今回は春節(旧正月)ということで、チベットの黄財神を出品しました。黄財神はチベット密教の仏法の擁護者で修行者に財を生み出し、生活に安定を与えてくれると言われています。黄色が金色を表していることは容易に想像できます。この神は日本に到来すると変容して大黒天に変身、出雲の神様となりました。それで大黒さまはねずみと共に江戸時代の作品にたくさん登場します。チベットは密教の国ですが、日本の神道と結びついていると考えると面白いですね。最近、新型肺炎で中国の閑散とした春節の様子がテレビで放映されます。病気には気をつけなければなりません。そう考えると、健康が一番の財産。皆様も風邪にはお気をつけください。

高さ 約10cm/横幅 約8.5cm

御売約、ありがとうございました

法具・猿燭台一対
[2020/01/19]

今年の大河ドラマは「麒麟が来る」、主人公は明智光秀です。 年末年始からテレビを見ていると、各局が明智光秀や本能寺の変に関する番組を放送しています。そこで紹介されるのが坂本城。 比叡山麗、坂本にあった明智光秀の城です。延暦寺を焼き討ちした織田信長は安土城と坂本城を根拠地にして近江地方を支配しました。 一方、本能寺の変後、天下を取ったのは豊臣秀吉です。秀吉の幼名は日吉丸ですが、秀吉が子供の頃から猿に似ていたので日吉丸と呼ばれたそうです。 日吉大社は光秀が統治した坂本にあります。光秀、秀吉も延暦寺や日吉大社に縁があります。写真の燭台を見ていると、比叡山周辺の文化を強く感じます。 猿が桃を抱いているのは、孫悟空と西王母の話に由来します。中国、比叡山、日吉大社が混然となった燭台ですが、ごちゃ混ぜな所に魅力を感じます。燭台に施された各部が邪気を払ってくれそうです。

高さ 約24cm/高台径 約6cm

御売約、ありがとうございました

第64回 「神道・道教の古美術」が終了しました。
[2020/01/12]

今回の骨董講座は、2015年に行った「神道・道教の古美術」のアンコールでした。どちらかと言えば古美術の話よりも神道や道教の構造の話になってしまいましたが、歴史を知ったうえで古美術品を見ると品物の理解もより深まると思います。同じ内容の講座でも5年前と現在だと理解の仕方も変わっているので、自分自身では話をしていても楽しい講座でした。講座の後は、一転して新年会。骨董談義と飲み会ができた楽しい一日となりました。次回は、仏教美術の話。今回同様、歴史の話になりそうですが、仏教美術のことを理解していただけたらと思います。お楽しみに。

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李朝 白磁 徳利
[2020/01/05]

明けましておめでとうございます。新しい年を迎えて、ブログの第一弾は「李朝 白磁 徳利」。 日本でいうと大正時代前後に作られた作品です。後期時代、李朝の都市では近代化が進み、作品も徐々にモダンになっていきます。 白磁は主にソウル周辺で使用されるのですが、本作もあか抜けた作品に仕上がっています。白磁で有名なのは北宋の磁州窯の鉅鹿手ですが、この徳利もそれに似た美しさを持っています。 今年は暖冬で雪が降らないとか。本作を見ていると雪景色を思い浮かべることができます。この徳利に寒椿の赤は似合うはず。冬は花器、夏は酒器として楽しむことのできる徳利です。 今年もよろしくお願いいたします。

高さ 約26cm/胴径 約18cm

御売約、ありがとうございました


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