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中野焼 染付 笹文 そば猪口
[2019/10/20]

数週間前、長崎県のキリシタン遺跡巡りをしたとき、平戸市に行きました。平戸市周辺には数か所の世界遺産に登録されたキリシタン遺跡があります。そこを廻って感動したのは、どの町にも教会があることです。水田の広がる田舎の集落にキリスト教の教会があるのは日本では珍しい風景です。それが島全体、どの町にもある。250年間、迫害を受けても隠れて信仰を守ってきた人々の信仰心は素晴らしい。写真は平戸島の中の集落で焼かれた中野焼のそば猪口です。以前から中野焼の存在は知っていたのですが、現地に足を運ぶと焼物も一層身近に感じます。 有田焼の磁器製品とは違う雰囲気が良いですよね。このそば猪口を見ていると中野の集落が目に浮かび、旅の思い出がよみがえる。これも古美術品とつき合う面白さです。

口径 約7〜7.5cm/高さ 約5.7cm

御売約、ありがとうございました


京焼 鉄釉金彩 鶏文 取手付徳利一対
[2019/10/13]

写真は京焼・鉄釉金彩・鶏文取手付徳利1対です。胴部に雌雄の鶏と竹が描かれています。このような文様は奈良県にある石神神宮の代表的な文様となっています。石神神宮は古代の戦闘集団であった物部氏が崇拝する拠点でした。鶏が民族の象徴であるには、鉄兜に鶏冠を付けていることに関連があります。 現在も石上神社に行くと境内に鶏が放し飼いにされています。本作は取っ手がついているので熱燗用の徳利でしょう。色も秋色。古代の日本酒と言えば、蘇酒があります。これを作っていたのは物部氏のライバル蘇我氏。とはいえ、古代の豪族は婚姻関係を結んでいたので、実際には争うことは少なかったと考えられます。この徳利を見ていると古代の大和を感じます。秋の大和に行って日本酒が飲むのは最高ですよね。または、この徳利を使って古代の夢でも見るのはいかがでしょう。

高さ 約16cm/胴径 約7.2cm

御売約、ありがとうございました

第61回 「日本と朝鮮半島の古美術」が終了しました。
[2019/10/06]

10月に入っても暑い日が続きます。2か月ぶりに骨董講座を開催しました。今回は前回に続いて「朝鮮半島の古美術」ですが、プラスアルファ、九州を中心とした陶磁器の話もしました。九州は四方を海に囲まれています。東は瀬戸内海、南は沖縄、台湾、西は東シナ海、北は玄界灘に面していますが、それぞれに文化が違います。今回は玄界灘に面する西北九州と朝鮮半島の関係を考察してお話をしました。最近、韓国では文大統領の政治手法が日本政府とかみ合っていません。朝鮮半島の地域性や徴用工の問題も含めて九州と朝鮮半島の文化、歴史を考察しました。講座の後に受講生3人と飲みに行きました。久しぶりの骨董講座、いかがだったでしょうか。

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