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李朝 堅手茶碗 
[2019/08/25]

徴用工裁判の問題が発生して以降、日本と韓国の間は険悪な雰囲気が漂っています。韓国内では日本製品の不買運動が起こり、経済的な問題にも波及しています。しかし、現在、日本の古美術市場に大量に朝鮮の古美術品が流入していることを分析すると、韓国では市場が冷えていて、日本の市場でしか商品を売ることができない。それは日韓関係による不買運動というよりも、景気の悪化による不買運動と言った方が的確だと考えられます。日本でも消費税が上がれば、不買は拡大するはずです。 写真は李朝の堅手茶碗。近年、朝鮮半島から主に輸入されている古美術品は発掘品やサイズが大ぶりなものが多いのですが、この茶碗は抹茶碗にぴったりのサイズ。茶道の盛んな時期に、この茶碗が市場に出ていたら、結構な高値で取引されていたでしょう。それがリーズナブルな価格で買うことができるのですから嬉しくももあります。財閥の人たちが茶道に夢中になったのは時代から100年が経過しましたが、日韓関係はあり変わらず。もしかすると、日韓関係はこの先100年後も変わっていないのかもしれませんね。遠い未来のことを思いながら、一服すると永久の時間を感じることができます。はたして、100年後、この茶碗はどのような人の手に渡っているのでしょう?

口径 約12.8cm/高さ 約6.7cm

御売約、ありがとうございました

油彩 花図 S.Yamaguchi
[2019/08/18]

商売で商品を探していると、意外な作品に出合うことがあります。写真そのような作品の一つです。この絵を眺めていて、1980年頃に描かれたのではないかと想像しました。 当時、大学生の私はデザイナーズ・ブランドに夢中で丸井のバーゲンに足蹴く通っていたことを思い出します。その時代の雰囲気がこの絵にはある。絵の隅に「S.Yamaguchi」のサインがあります。 一瞬、山口小夜子が描いた作品かなと思いましたが、彼女が描くような絵ではない。山口小夜子(1949年〜2007年)は1980年頃、世界のトップモデル6人にも選ばれた一世を風靡した日本人モデルです。 残念ながら山口は2007年に57歳の若さで亡くなりました。彼女がファッション界に当てた影響は大きく、2015年、東京都現代美術館で「山口小夜子 未来を着る人」展が開催されています。 写真の作品と山口小夜子はまったく関係がないのですが、たまたまサインが「S.Yamaguchi」だったので、1980年頃を思い出しました。作品から時代の雰囲気が漂っている。面白いですね。

キャンバスサイズ 約53cm×33cm
額サイズ 約72cm×54cm

御売約、ありがとうございました

板絵 渓流新緑図(昭和26年)
[2019/08/11]

先週、広島市にお盆の墓参りに帰りました。台風の影響で雨でしたが、湿気で蒸し暑い感じでした。小学生の頃を思い出し、40年ぶりによく遊びに行っていた広島市安芸区府中町にある水分峡森林公園に行こうと思い立ちました。 しかし、この公園は昨年の豪雨で被害を受け、現在でも一部が立入禁止になっていたので、行くのをあきらめました。残念……。この公園には「草摺の滝」や「振打岩」があります。滝の絵を見ていて、小学生時代に行った水分峡のことを思い出すのは歳を取ったせいかもしれません。この地区も被害に遭ったのですが、一刻も早く復興が進むように祈っています。それから、来年は水分峡に行きたいですね。

ピクチャーサイズ 約23.5cm×32.7cm
額サイズ 約40cm×49cm

御売約、ありがとうございました


伊万里焼 染付 金魚文 杯洗
[2019/08/04]

8月に入って、長い梅雨が嘘だったような暑い日が続きます。外に出ると熱中症になりそうなので、家の中で涼んでいます。夜になっても、家の中も暑い……。写真は伊万里焼染付金魚文杯洗。この杯洗を見ていると、昔、家で飼っていた金魚のことを思い出します。毎年、この時期になると子供が夏祭りのたびに金魚すくいでもらった金魚を家に持って帰ってきます。そのほとんどが一か月以内で死ぬのですが、一匹だけ20cmに育ちました。前にもブログで紹介したのですが、一体、あの金魚は何だったんだろう。最近、子供も大学生になったので夏まつりにも行かず、生きた金魚を飼うことありませんが、本作のような金魚文を見ると涼やかでなごみます。やっぱり夏は染付だな〜。

口径 約15.5cm/高さ 約11cm

御売約、ありがとうございました

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