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伊万里焼 色絵 幾何学ねじり文鉢
[2018/12/23]

今日は平成最後の天皇誕生日です。平成時代になった時、私が一番に考えたことは23日が祝日だと、クリスマスと重なって連休が増えるということでした。逆に言うと、天皇誕生日のせいでクリスマスがかすんだともいえまます。皆様にとって平成時代はどのような時代だったでしょうか。仙遊洞は平成10年3月に開店しました。ということは私達は平成時代と共に皆様とお付き合いしたことになります。この間、多くのお客様と出会い楽しい時間を過ごすことができました。そのような意味で仙遊洞にとっては平成時代は、いろいろあり苦労もしましたが良い時代だったということができます。写真は伊万里焼の色絵鉢です。毎年、この時期になるとクリスマスとお正月用に色絵の食器を皆様に勧めていました。しかし、最近は家族でクリスマスやお正月を過ごすのも減ったようで年末年始になっても色絵は流行しない。色よりもSNS等を使った情報や個人の時代ということになったのでしょうか。私は古美術商なので、この時期になるとはやり色絵と漆器です。さて、平成の次の元号は何になるのでしょう。新しい元号の時代も楽しい時代になってほしいですね。

口径 約19cm〜19.5cm/高さ 約11cm〜11.5cm

御売約、ありがとうございました

伊万里焼 染付 松竹梅文 そば猪口
[2018/12/16]

今週中頃、冷たい木枯らしが吹き、はめっきり冬らしい季節になりました。夜と昼の寒暖の差がで体調を崩す人も多いようです。皆様、くれぐれも風邪をひかぬように十分、注意してください。
写真は「伊万里焼 染付 松竹梅文 そば猪口」。このそば猪口は長年、仙遊洞に通って来て下さる常連客の方からの預かり品です。お客様に「この、そば猪口はうちで購入された商品ですか?」と聞くと、「?」。長い時間が経つと、お客様は古美術品をどこで購入したのか記憶も曖昧になるようです。松竹梅や山水の柄は伊万里焼ではステレオタイプなので、いつも身近にあるような印象を持ちます。これが珍しい柄であれば、購入時のこともはっきり記憶に残ったに違いありません。見慣れた模様の松竹梅文ですが、写真を撮りながらじっくり見ると意外と可愛い。正面の松竹柄よりも裏面に描かれた梅文に惹かれる。これまで、この手の作品はたくさん扱ってきたのに何かを見落としていたようです。古美術品は変わらないの私の見方が変わったようです。気にも止めなかった美を発見するのも、古美術品収集の楽しみです。

口径 約6.7cm〜7cm/高さ 約5.4cm

御売約、ありがとうございました

渓山雪霽 軸
[2018/12/08]

今週に入って東京では木枯らしが吹き、東北日本では本格的な冬が始まったようです。このような天候では、じきに関東にも初冠雪があるでしょう。写真の軸は「渓山雪霽」と題された雪景色の図。作者は不詳ですが、軽やかなタッチでおしゃれに絵を描いています。名前がある作家でも、このような絵はなかなか描けません。画面から作者が芭蕉の言う「軽み」を理解している洒落た文人であることが推測できます。題材の「渓山雪霽」は、雪が止み、すっきり晴れた空や景色という意味。特に「霽」という字を使用しているところからも、作者の教養を伺うことができます。古美術商としてではなく、雪の世界に誘ってくれる個人的に好きな絵です。元旦などに掛けるとすがすがしい気持ちになれそうな軸です。

本紙サイズ 縦横 45cm×50.5cm
軸サイズ 縦横 147cm×65cm

御売約、ありがとうございました

第53回 アンコール講座@「日本の漆器」が終了しました。
[2018/12/01]

最近、骨董講座に通って来て下さるお客様は数年前から講座に参加している受講生です。その方たちは最初の頃の講座をもう一度聞いていないので、それを聞きたいという要望があり、今年は昔の講座を再び行うことにしました。 その第1回目が「日本の漆器」。英語で陶器はチャイニーズですが、漆器はジャパンと言います。なぜ、そのようなことになったのか知っている日本人の方は意外と少ない。というより、現代の日本人で漆器が太古の昔から日本人に馴染み深い工芸品であることを知っている人も少ないでしょう。それで「日本人にとって漆器とは何か」を題材としました。漆器についてお話するのは3度目ですが、毎回、話方が変わってしまいます。以前はもっと具体的に話をしていたのに、今回は古陶磁器と絡めながらの話。それでも受講生の1人から前回の漆器の講座よりもわかりやすかったと高評価をもらいました。理論や事例を話すよりも他のジャンルの工芸品と交えて歴史の話をする方が、古美術品を理解するのが簡単かもしれません。 次回は「日本の陶磁器と古民芸」。内容は前回と同じですが、切り口が違うのでお楽しみに。

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