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手吹き青縁 大正ガラス皿
[2018/07/29]

今年の夏は異常、毎日、35度を超えた暑い日が続きます。熱中症にかかる方も多いので注意が注意が必要。いつもの夏だと考えない方が無難でしょう。 写真は大正時代に作られたガラス皿。大正ガラスといえば氷コップを思い起こしますが、このよう皿もガラス職人が作っています。 最近、大正・昭和のレトロブームが去り、氷コップの人気も平常に戻りました。 三色やウランの氷コップをに熱中して収集していた人がたくさんいた頃を懐かしく思い出します。作品は変わらなくても流行が変わる。それが世の常なのでしょう。
ガラス皿は2年前に通信販売にアップしたのですが、長い間、売れずに残っています。 商人としては問題がありですが、コレクター気質を持つ私は売れない商品でも、「やっぱり大正時代のガラス器は良いな」と感心してしまいます。 このようなガラス皿に冷菓やアイスクリームを盛って食べるとレトロな時代の雰囲気を味わうことができます。特に今年のような暑い夏には、涼しげなガラス皿の食器が似合います。 流行は変わっても、古美術品の価値は変わらないのが骨董の良さですね。

見込みに切子カット:口径 約19.2cm/高さ 約3cm
見込み無紋:口径 約17.5cm/高さ 約3cm

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亀山焼 魚・唐草文 杯洗
[2018/07/22]

古美術商をしていると時々、江戸時代後期の磁器作品で細工物に出合うことがあります。そのような作品の代表は平戸焼と亀山焼です。 平戸焼も亀山焼も可塑性の強い天草陶石を使用していますが、陶工に高い技術が無ければこのような細工品は作れません。写真は。 杯洗と杯台の部分が分離する珍しい亀山焼の杯洗。杯台から着想してこの杯洗を作ったのでしょうか、杯台に他の杯も乗せられるようになっています。 漆の平杯などを乗せていたのかもしれません。 このような作品に出合うと、日本人陶工の着想や巧みな技に触れることができるので感動します。
現在、NHKの大河ドラマで「西郷どん」が放映されています。 この番組で長崎はあまり登場しませんが、以前、放映されていた「龍馬伝」で長崎は坂本竜馬が活躍する重要な町として描かれていました。 西郷隆盛も長崎にはしばしば出向き、幕末の志士たちと交流しています。亀山焼の杯洗は彼らが活躍した時代の生き証人。 違った角度から歴史と接することができるのが古美術品取集の面白さです。

高さ 約11cm/胴径 約13.5cm

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松代焼 藁灰釉 徳利
[2018/07/15]

「平成30年7月豪雨」から1週間が経ちました。広島県や岡山県では甚大な被害が出たようです。被災した方にお悔やみ申し上げます。
私の母は現在、広島県竹原市の田舎に1人で住んでいます。 7月7日前後に毎日、電話で雨の状況をやり取りしていたのですが、特に恐ろしかったのは7月7日の未明だったようです。 雨が止んで外に出ると裏山が崩れ、家の近くの道路が陥没していたそうです。 近くを走る国道2号線でも土砂崩れが起こり、いつも走っている長距離トラックがまったくは走っていない。 災害が起こると平穏な日々のありがたさが逆にわかると行っていました。 数日前、電話をすると「知人から被災見舞いでアイスクリームが宅急便で届いた」と嬉しそうに話していました。 買い物にも自由に行けない状態で、アイスクリームのお中元。いつもの夏以上に感動したそうです。 写真は松代焼の灰釉徳利。雪のような肌合いをしている美しい徳利です。この徳利が作られた明治時代、かき氷もアイスクリームもありません。 当時の人々は、暑い夏、このような徳利を見て涼を感じていたのではないでしょうか。雪国の空気を感じさせてくれる雰囲気があります。 このような美しい民芸のある国は良いですね。

高さ 約27.5cm/胴径 約17.5cm

御売約、ありがとうございました

第50回・骨董講座「古美術と社会学I 古美術と宗教社会学」が終了しました。 
[2018/07/07]

2018年度の最後の骨董講座、「古美術と宗教社会学」が終了しました一神教を信仰する他の地域と違って、多神教的な日本人のて宗教は曖昧です。 古代のアニミズムから神道、儒教、仏教、キリスト教など、古代から近代まで日本人がどのように関わってきたか、七夕や巡礼を例にとり、古美術を交えながらお話しました。 ところで、今年のテーマは「古美術と社会学」。一見、無謀な講座になるのではないかと考えましたが、受講者の方にはめちゃくちゃな話の方が面白かったそうです。 SNSが発達し、情報取得が容易になっても体験を中心としたライブ感のある話はまったく違うのですね。骨董講座は8月、9月はお休み。 10月から再開しますが、来年は「古美術と美術の歴史」を主題にしたいと考えています。来年度も、よろしくお願いいたします。

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レオノール・フィニ リトグラフ 「三女性図」
[2018/07/01]

先週、東京国立近代美術館に「滝口修造と彼が見つめた作家たち」を観に行きました。滝口修造(1903年〜1979年)は日本にシュールリアリズムを紹介し、後世の日本人芸術家たちに多大な影響を与えた美術評輪家です。 久しぶりに滝口の作品を見た時、家にフィニ(1907年〜1997年)のリトグラフがあったことを思い出して通信販売欄にアップしようと考えました。 本作をアップしている最中、テレビをつけるとサッカーのワールド・カップでフランス対アルゼンチンの試合をやっています。 それを見て、フィニがアルゼンチン生まれであることを思い出しました。それにしてもアルゼンチンのメッシの腕の刺青が気にかかる。 彼の刺青はどこか滝口のデカルコマニーの作品に似ているような……、 偶然とはいえ見えない糸で何かがつながっているような感じがします。
ところでフィニの作品の主題は混交(ハイブリッド)や変身(メタモルフォーズ)です。 メッシは腕に刺青を施して、普通の人が見ることのできない世界を見ようとしているのでしょうか。 優れた芸術家やアスリートはお呪いをして異次元の世界に入るようです。 アルゼンチン、フランス、シュールレアリズム、滝口、フィニ、メッシなど、本作をアップしながら様々な要素がごちゃ混ぜになった夜でした。

本紙サイズ 縦横 37.5cm×43cm
額サイズ 縦横 61.5cm×70.5cm

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