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伊万里焼 唐草・氷烈梅文 鉢
[2018/05/26]

今年の5月はいつもよりも暑いようです。晴れの日が続き、時々、夏日の日もあります。 暑い季節になると染付やガラス器を使いたい気分になります。そういえば、昨日の夕食は冷やし中華でした。 写真の鉢は私が今から十年前に売った商品です。友人が引っ越しするので売って欲しいと言って持ってきました。 当時、私はこの鉢を伊万里焼の鉢として売ったのですが、十年ぶりに手元に戻ってくると、どこか伊万里焼とは違う感じがする。 もちろん有田や佐賀周辺で焼かれた焼物には違いありませんが、独特の雰囲気がある。以前は気にも留めなかったことが古美術商を長年やっていると頭をもたげてきます。 それで私が下したのは「これは松が谷焼」だという鑑定でした。決めては縁の鉄釉と伊万里焼には見ることのできない高台内の銘。 磁器銘図鑑でもあれば焼き物の産地もはっきりするのですが、日本にそのような詳細な資料は存在しません。 誰か、この銘が入っている焼物の産地を教えてくださいというのが本音ですが、今は松が谷焼という鑑定をしておきましょう。 もう10年経って、この鉢の産地がわかれば私の鑑識眼も上がっていることでしょう。産地不明な作品の産地を追い求めるのも骨董趣味の楽しみの一つです。

口径 約16.8cm/高さ 約10.3cm

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李朝 志野風 茶碗
[2018/05/19]

5月に入って爽やかな気候が続きます。一年で一番過ごしやすい時候かもしれません。 5月は衣替えの季節、普段使いの食器も変えるいらっしゃる方も多いと思います。 だからと言って、染付やガラス器を使うのはまだ早い。そのような時に活躍するのが陶器です。 写真は李朝の白磁茶碗。白磁と言っても分院のようにマットな白だったり、青白磁のような白ではありません。 この鉢の特徴は長石の多い釉薬を使っている志野風だということ。 日本では桃山時代から焼かれている志野焼は長石釉を使用することで有名な独特の陶器ですが、李朝では長石釉を使った珍しい部類の作品でしょう。 釉薬が混ざっていなかったのか、焼き上がりが偶然、志野風になったのかはわかりませんがとにかく作者の意図とは違う形で仕上がったようです。 李朝の陶工が美濃焼の作品を参考に作ったような感じがします。 お抹茶も良いですが、春野菜を使った料理でも盛ると季節感が出そうです。

口径 約15.5cm/高さ 約8.3cm

御売約、ありがとうございました

第48回・骨董講座「古美術と社会学G 下川先生との対談(5) 地域コミュニティと趣味」が終了しました。 
[2018/05/12]

今回の骨董講座は、首都大学東京の下川先生をお呼びして「地域コミュニティと趣味」について対談を行いました。
企業にも法人格があるように、町にもジェンダーがあるのではないか。 LGBТなどのマイノリティの人々が社会の表に出るようになった背景、SNSに依存しすぎる若者の気質、年配の人の趣味などについて話をしました。 参加者たちから下川先生の専門分野である心理学の分析を使った地域やマイノリティ、趣味についてたくさんお質問がありました。 先生はわかりやすく解説してくださるので、参加者の方たちも対談を楽しんでいたようです。
来年も下川先生との対談を行います。お楽しみに。

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伊万里焼 藍柿右衛門 たこ唐草七寸皿
[2018/05/06]

大型のゴールデンウィークも後半、天気が良い日が続き、心地よい季節となっています。過ごしやすい気候なので外出する方も多く、各地の行楽地は大賑わいです。 爽やかといえば、写真の藍柿右衛門様式のたこ唐草七寸皿も観ていて気持ち良い作品です。 藍柿右衛門は当時の最高の技術者たちが、最高の材料を使って作った、公家や上層階級の武士の高級な贈答品。 この作品の面白さは、当時、裏書に描かれていたたこ唐草文を表に描いたことです。元禄時代、日本の漁法が発達し、海沿いの町では新鮮な魚介類が食されるようになります。 その時、使用されたのがたこ唐草文でした。それ以降、耐水性が強く、藍色の美しいたこ唐草文は魚介を盛る人気のあるデザインとなります。 二重線で描かれたたこ唐草は上品な感じがします。
ちなみに、この商品は今から20年前、知人のコレクターが放出し、私がお客様に売ったもの。 以前、コレクターは小ホツのある作品を20万で購入、当時、私はそれを引き取って他のお客様に13万で売りました。 当時の伊万里焼は高かったですね。 最近、縁あって私の手元に戻ってきたのですが、考えて見ると、後にも先にも藍柿右衛門様式のたこ唐草文七寸皿はこの1度しか出会ったことがありません。 「古美術品は値段があって無いようなもの」と言われます。時代によって価格は大きく変動しますが、美しさが変わらないのが古美術品の良さです。

横幅 約19cm/高さ 約9cm/奥行 約9cm

御売約、ありがとうございました

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