blog   2017年12月

雪中寺院図
[2017/12/31]

今年も残すところ1日となりました。今年も世界中でいろいろなことが起こりましたが、日本は比較的、安定していたように思えます。 1年を無地に過ごすとほっとした気分になります。 本年の最後のブログにアップしたのは「雪中寺院図」。狩野派と南画が融合を始めた時代の作品です。 このような軸を見ると、大晦日の静けさを感じることができるでしょう。この軸を見ながら、除夜の鐘を聞くのも乙ですね。 2017年、みなさまのお陰で仙遊洞も楽しい年が迎えられることができます。 良い年をお迎えください。1年間、ありがとうございました。

本紙サイズ 縦横 106cm×36cm
軸サイズ 縦横 179cm×47.3cm

御売約、ありがとうございました

七福人 宴会図
[2017/12/24]

毎年、クリスマス前になると各町にクリスマスのイルミネーションが飾られます。 それを見ると年の瀬が近づいていることを感じます。もともとクリスマスは古代ローマ時代、牛を崇拝するミトラス教の冬至祭でした。 それがキリスト教や貧困だったピューリタンがインディアンから送られたガチョウへの感謝と結びついて、現在のようなクリスマス様式が確立されました。 サンタクロースやモミの木は北欧神話と結びついたものです。クリスマスは意外と土着性を持っているので、地域によって様式が違うので面白いですね。 写真は日本の縁起物の一団「七福人」。 七福人の構成をみると3人はインドの神、3人は中国の神、日本の神は唯一、恵比寿神だけです。 海の神である恵比寿が入っているところが海洋国家である日本らしい。 七福神の信仰は室町時代に始まり、江戸時代に拡大します。七という数字は、北斗七星から採用されました。これは騎馬民族の信仰の影響を受けたものです。 クリスマス前から新年にかけて宴会が続きます。本品を見ると、神様たちも新年を祝っているようです。 このような軸を床の間に掛けると、お正月気分も盛り上がるでしょう。

本紙サイズ 縦横 47cm×59.5cm
軸サイズ 縦横 136cm×65cm

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岩船 恵比寿図
[2017/12/17]

12月に入ると町中がクリスマスのデコレーションで華やいだ雰囲気になります。
夜のイルミネーションも美しく、それを見ると年末だなと感じます。 子供たちはサンタクロースの贈物を心待ちにしていることでしょう。欧米では贈物をくれるのはサンタクロースですが、日本でもサンタクロースに似た神様がいます。 それは意外と知られてない「岩船の乗った恵比寿神」です。ほとんどの人はピンとこないはず。 岩船は物部氏の祖先とされる饒速日が乗っていた船で、天空を駈けて近畿地方に渡来、住吉大社、磐船神社などに祀られました。 住吉大社には、神様がたくさんの贈物を唐から持ってきてくれるありがたい「岩船」という能の演目があります。 サンタクロースが恵比寿神、トナカイの橇が岩船だと考えると、私の言いたいことも理解できるでしょう。 西洋でも東洋でも家に宝物を運んでくれる神様はありがたいもの。 骨董取集家ならば、クリスマス、自分へのご褒美として一品、買って飾るのも楽しいと思います。 クリスマスの古美術品収集が毎年の習慣になれば、思い出も重なっていくでしょう。 ちなみに軸と一緒に飾るとしたら、モミの木の代わりに松かな。

本紙サイズ 縦横 約35cm×52.5cm
軸サイズ 縦横 約124cm×65cm

御売約、ありがとうございました

雪中山水図 伊藤響浦
[2017/12/10]

12月中旬なのに、真冬並みの寒い日が続きます。
今年はラニーニャ現象(ペルー沖の暖流の海水音が低いと寒波が起こる)が発生したので、いつもより寒い冬になりそうです。 日本海側では早くも雪が積もり、このままの状態では積雪の記録を更新するかもしれません。風邪をひかないように気を付けてください。

写真は伊藤響浦(1883年〜1961年、山口県生)の「雪中山水図」。
響浦は大正13年南画に転じ、狩野派や四条派などの折衷的な画風で作品を描いています。 大正といえば近代から現代に時代が移る時代、大きくモードが変化します。「 雪中山水図」を見てもわかるように、どこか旧来の日本画とは違い、モダンな感じがします。 日本画は保守な世界ですが、孤高に画風の確立を目指したようです。
時代の狭間に描かれた絵は、逆に時代性があって面白い、それを感じさせてくれる作品です。

本紙サイズ 縦横 約205cm×55cm
軸サイズ 縦横 約129cm×41cm

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第43回・骨董講座「古美術と社会学」の2回目、「古美術と日本の風景の変容」が終了しました。 
[2017/12/03]

今回は、大正時代の鉄道、1970年の高速道路、2000年のインターネットの敷設によって日本の風景がどのように変容し、それと共にに骨董の概念が形成されてきたかのお話をしました。 新しい受講生の方が2人参加いらっしゃいましたが如何だったでしょう。 骨董講座も40回を超えるとネタが尽きてきます。いろいろ新しいジャンルはないかなと思考していると、自分自身でも今まで気づいていなかった新しい発見があります。 鉄道、高速道路、インターネットなど、交通や情報流通手段に目を向けると、骨董の世界の一面が見えてきます。 最近は、物からコトへ興味の対象が移動しているように、骨董業界も変容しています。 その概念が日々変わっていくのは面白いですね。

次回はお正月にちなんで、「伊万里焼の図像学」、吉祥文のお話をします。 2017年の骨董講座も今回でお終い。12月に入って気温も下がり寒くなったので、みなさま、風邪などひかないように気を付けてください。 それではまた、来年、骨董講座でお会いしましょう。

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