blog   2017年6月

伊万里焼 染付 なす文茶碗 (江戸後期)
[2017/06/25]

関東は相変わらず暑い日が続いていますが、雨が降ると湿度が高くなるので、梅雨だなと感じます。天気予報では来週にも梅雨が明けるとの予想、さらに暑くなりそうです。

先週はあわびのことを書いたので、今週は夏野菜のなすの話。先週、小料理屋に行くとナスのお浸しが突き出しに出てきました。それを見て、今年も夏が来たなと。ナスは奈良時代にインドから日本に伝った野菜で、伝来当初は貴族の食べる贅沢品でした。それが一般庶民に広がったのが江戸時代中期。天下泰平の世で農業生産も拡大し、各地でナスが作られるようになります。京都の夏野菜の代表はナスですが、京都でナスが作り始められたのも、この時期です。日本人がナスを食べ始めたと同時に伊万里焼の絵柄にもナスが登場します。写真の茶碗を見ると、絵師がナスの花や葉にも興味を持っていたことが分かります。これから暑くなるにつれ、ナス料理が食卓にしばしば登場するようになるでしょう。最近は大葉を刻んでナス料理にかけるのが流行っているようです。冷たいナスのおひたしに大葉をかけ、このような向付に盛って召し上がってはいかがでしょう。美味しいですよ。

口径 約11.5cm/高さ 約6.5cm

御売約、ありがとうございました

小代焼 あわび型 六寸皿 (江戸後期)
[2017/06/18]

梅雨時なのに暑い日が続きます。毎年、夏になると旅行に行くのですが、なぜか今年は海沿いの町で魚介類が食べたい気分になっています。歳を取ったせいか、古墳巡りと焼肉中心の旅行から、景勝地と刺身中心の旅行へ気分が移行しています。昨年は房総半島の海沿いに魚介類を食べるたびに出たのですが美味しかった。今年はどこに行こうかな。

写真は小代焼(熊本藩)のあわび型六寸皿。 日本人は縄文時代から貝類を食べていて、アワビ型縄文土器などを作っています。縄文時代から日本人は、貝に関心が強かったのですね。最近では貝を食べると脳が活性化する科学論文も発表されています。肥後藩を統治した細川家は、茶道にも造詣の深い文化レベルの高い藩でした。そのような藩であるからこそ、このような作品を茶道器に取り入れることができたのでしょう。ちなみに伊万里焼にもアワビ型皿があります。こちらの作品は北前船に乗せて日本海沿いの町に運ばれ、新鮮な魚介類を盛る皿として使用されたはず。刺身の美味しい日本人に生まれて良かったと思う、夏場です。

縦横 約14.2cm×18cm/高さ 約5cm

御売約、ありがとうございました

ボヘミア クリスタルガラス ラウンドデキャンタ
[2017/06/11]

6月は梅雨の季節ですが、晴れた日になると東京では気温が30度前後の夏日になっています。町と歩くと日差しが強く、一瞬、「今は何月だろう?」と疑問がわきます。
夏と言えば、骨董では染付とガラスの季節。青い呉須と透明なガラスが涼感を誘います。日本にガラスがもたらされたのは紀元前後ですが、奈良の正倉院にはササン朝ペルシャのガラス碗が伝わっており、江戸時代には庶民もガラスを愛好しました。

写真は1960年代頃に作られたボヘミアガラスのデキャンタ。チェコと言えばクリスタルガラスが代名詞のように、ボヘミアのクリスタルガラスは世界的に有名です。このようなデキャンタにスコッチウイスキーやブランデーなど度数の高いお酒を入れると、どのようなお酒でも高級に見え、それだけで絵になります。一方、日本酒や焼酎など透明なお酒を入れると涼感が増します。一升瓶ではなく、このようなデキャンタを使用すると、お酒の味わいも変わってくるでしょう。

全体の高さ 約25.5cm/横幅 約15cm

商品の購入をご希望の方はこちらから


第39回・骨董講座が終了しました   
[2017/06/03]

今回の骨董講座は、「古代・中世の日本文化と古美術の総括」。これまで2年間、日本の歴史と文化を中心に話をしてきた前半部のまとめ。今回はいつもと趣向を変え、参加者による個人的見解、質問や疑問などのトークを中心に、私が答えるという形で講座を進めました。
骨董趣味がある方でも、古代や中世には馴染みが薄い感じがします。少しでも古い時代のことを理解していただけたらと考えていたのですが、いかがだったでしょう。縄文時代がある日本列島は世界的に見ても古い文化を持っているので、その辺に興味を持つと日本文化をより深く理解できると思います。次回は「近世から近代にかけての日本文化と古美術の総括」を開催します。次回も参加者の方のトークを中心にしますので、骨董について語りたい方は是非、ご参加ください。お待ちしております。

骨董講座の内容はこちらからこちらから

骨董講座に興味のある方はこちらから


上へ戻る