blog   2016年4月

柳陰図 中島秋岳
[2016/04/24]

4月に入ると天気も良く、散歩をするにも爽やかな季節になりました。西荻窪にある善福寺公園に行くと緑が映え、青い空がまぶしく感じます。 善福寺公園から流れ出る善福寺川の川沿いを歩くと鴨やサギなどが水浴びをしている光景に出合います。つがいが仲良く遊んでいて、それを見ているとのんびりとした気分に浸れます。
写真は中島秋岳の「柳陰」図。春の雰囲気が繊細なタッチで描かれています。
秋岳は無名ですが、昭和時代初期に活躍した私が好きな作家の一人です。日本には、まだまだ脚光を浴びていない画家が潜んでいるのですね。

連日の熊本地震の報道を見ていると、豊かな自然が美しい熊本のことを思い出し、複雑な気持ちになります。 しかし、自然が復活するように、熊本の風景もやがて復活すると信じています。熊本地方にお住まいの方は大変でしょうが、これからは爽やかな季節。 がんばってください。

表具サイズ 縦横 約186cm×29.5cm

御売約、ありがとうございました

九州地方の方へ 地震のお見舞い申し上げます
[2016/04/16]

先週の木曜日から熊本県を中心に大きな地震が発生しています。テレビで流れる映像を見ていると、私が何度も旅行した場所が映し出され衝撃的。 2011年の東北大地震を体験した私は、あの頃の苦労を思い出し、心が痛みます。
九州地方には仙遊洞のお客様も多く、皆様が心配です。 自然災害なので、対処方法も限られていますが、新たな地震には十分に気をつけてお過ごしください。 1日も早く、皆様が安心して生活できる日が来ることを願っております。


張子 招き立ち 首振り 福助 (明治時代)
[2016/04/10]

4月になると桜前線は北上、これから全国的に春らしくなりそうです。季節は陽気ですが、日本の景気はイマイチ。 日銀が打ち出したマイナス金利政策も決定的な打開策にはなっていません。いつでも好景気を望むのは人の常、昔も今も変わらない。
江戸時代、人々は家に恵比寿大黒を飾り、福を招いていました。明治時代になると全国的に商業が発展、「福助」が流行します。 福助は実在の人物とされていますが、複数のモデルがいて、誰がモデルとなったかは不明です。 特に商人は福助を重宝していたようで、店先などに福助を飾っていました。
写真の福助は福助と招き猫が合体した「招き福助」。この作品から、明治時代の写実の様子が読み取れます。
本品は一般に流通している福助と異なり、美術的な価値が高い作品です。 見ていると、春の陽気だけではなく、幸運を招いてくれそう。ちょっと、ネズミにかじられているところは御愛嬌。
幸運、おいで、おいで。

高さ 約12.5cm/横幅 約8.5cm

御売約、ありがとうございました


備前焼 アメノウズメ 
[2016/04/03]

先週末、東京の桜は満開になりました。しかし、お天気が今ひとつ、曇り空の下での花見となりました。 仙遊洞のある西荻の花見スポットといえば善福寺公園、吉祥寺の井の頭公園。 一時は公園内で飲めや騒げの宴会が繰り広げられましたが、最近は消防法の関係などもあり、静かな花見が主流となっています。 近年は外国人も花見に参加して国際的、誰でも和風の桜の美が理解できるのですね。
写真は「備前焼 アメノウズメズ」、右手に神楽鈴、左手に扇を持って舞っています。服装を見ると庶民的なので、宴会で踊っている女性像かと思ってしまいます。 下図は「花下遊楽図」。ここでも扇を手に舞っています。扇は和風の芸人にとって欠かせない道具、昔から日本人と共にあったのですね。 来年は女性の友人に頼んで、花下で踊ってもらおうかな。風流でしょうね。

「花下遊楽図(17世紀 東京国立博物館蔵)」

高さ 約25.5cm/横幅 約14cm

御売約、ありがとうございました

第27回・骨董講座「古代・中世と古美術シリーズF平安時代前期の文化と美術」が終了しました
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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