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唐の褐釉男性俑と明の緑釉男性俑
[2024/04/21]
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先日、NHKの「ステータス」という番組で明時代の「チキンカップ」が38億円で落札された(2014年落札)という番組を放送していました。これは中国の陶磁器史上最高額だということです。私が古美術商を始めた1990年代、「チキンカップ」は1億円だったので30年で38倍になったというわけです。番組は「チキンカップ」の権威的側面をクローズアップして、品質に話題があまり向けられていませんでした。長くなるので簡単に解説すると「チキンカップ」のすごさは明の永楽帝の時代に作られた最高級の白磁の上に世界各地から集められた釉薬を使って絵が描かれたということです。青のコバルトはアフガニスタン、赤はタイ(これが想像ですが)、黄色は…。「チキンカップ」は大航海時代、グローバル化なくしてはなされなかったということです。
唐褐釉男性俑の高さ 約22cm/横幅 約5.5cm 唐褐釉男性俑、明緑釉男性俑を購入をご希望の方はこちらから https://www.nhk.jp/p/ts/LGKJL4LLNN/episode/te/YVZNZ2V31K/ |
中野焼 染付山水文 平茶碗
[2024/04/14]
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中野焼は、九州の窯の中でも珍しい作品を作る窯です。簡単に言うと陶器に染付をしているということ。有田のある九州は磁器か、個性的な陶器作品を作る窯が多いのですが、 中野焼の作品はそのどちらにも属していません。もともと中野焼は朝鮮人陶工が開いた窯で当初は茶陶を製作していました。寛永20年(1643年)、今村家が中野焼の陶工を率いて三川内(佐世保市)に移住、平戸焼を開窯します。ご存じのように平戸焼は鍋島焼、有田焼と並ぶ有名な磁器窯。ですから平戸焼のルーツが中野焼にあることがわかります。ちなみに今村家が三川内に移った寛永20年は明が滅亡して清朝が興る一年前。国姓爺として知られる鄭成功(中野焼のある近くの町生まれ)が明朝の再興を期して活動を始めた時期と重なります。現在、柿右衛門の歴史では景徳鎮の磁器を扱えなくなった鄭成功が有田、平戸地域に目をつけて磁器を発展させたことが判明しています。中野焼や鄭成功が生まれた地域は平戸でも外れですが、この地域の住民が日本磁器の発展に大きく貢献したことは間違いないでしょう。古美術品を通して考察する日本史、面白いですね。 口径 約14.6cm/高さ 約5cm 購入をご希望の方はこちらから
鄭成功 |
高遠焼 掛け分け徳利
[2024/04/07]
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今週末、東京では桜が満開。いつもよりも1週間遅れの花見シーズンですが、公園は人でいっぱい。それを見ると初の訪れを感じます。 高さ 約22cm/胴径 約13.5cm 購入をご希望の方はこちらから |
益子焼 引っ掻き文 飴釉小壺
[2024/03/31]
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先週の前半は雨が多かったのですが後半は一転、温かい晴れの日が続き、やっと春らしくなりました。金曜日には桜も開花して週末はみんな花見気分です。 高さ 約12.5cm/胴径 約11.5cm
左から 購入をご希望の方はこちらから |
備前焼 面取り茶入れ
[2024/03/24]
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面取りの作品といえば李朝の飴釉壺が有名です。李朝の陶工は気分によって箆で土を削ったようで、面の数も幅もまちまち、気分によって作品を作る陶工の大らかさを感じます。隣国では面取り作品が流行しましたが、日本で織部のような歪んだ作品はあっても面取り作品は一部を除いてあまり見かけません。個人的には江戸時代、武士が刀を重んじたため、土を切る面取りは好まれなかったのではないかと考えています。 高さ 約39cm/胴径 約34cm
参考写真 |
木彫 地蔵菩薩
[2024/03/17]
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ここのところ冬と春の区別のつかないぐずついた天候が続いています。平安時代の女流作家、清少納言は「春はあけぼの」と書いていますが、まだ朝は寒いので「春はあけぼの」を楽しむには早いようです。早く春にならないかな〜。 高さ 約12.7cm/横幅 約3.3cm 御売約、ありがとうございました
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李朝のぐい呑みと壺屋焼の徳利
[2024/03/10]
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モンドリアン「灰色の木」1912年
ボテロ「洋梨」1976年
古美術品を扱っていると時々、現代美術に似た感覚を持つ作品に出合います。そのような時はいつも「現代美術の作品は高価だけど、同じ感覚を古美術品ではリーズナブルな価格で楽しむことができる」と感じます。社会的な作品価値は大きく離れていても、人の創作物に宿る美意識は似たり寄ったり。哲学者ハイデッカーの「芸術作品の始まり」などを読むと、美術品と道具の違いについて語られていますが、社会性よりも個人的な価値観が優先されるIT時代においては対象よりも個人の内面的な美が優先されるようです。
李朝ぐい呑みの口径 約7cm/高さ 約4.5cm
李朝ぐい呑み 御売約、ありがとうございました |
ストーンウェア ドイツ古城 取っ手付き蓋物
[2024/03/03]
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2週間前、経済ニュースで「ドル建ての名目GDPで日本はドイツに抜かれ、世界4位に転落した」というニュースが放送されました。ドル換算で日本は4兆2106億ドル、ドイツは4兆4561億ドルで、日本がドイツの経済規模を下回るのはおよそ半世紀ぶりです。一方で3月1日の東京株式市場は終値は3万9110円、バブル期後の最高値を更新しました。4半期のGDPが2期連続でマイナスなのに株価が上昇、日本は新NISAを含めて投資ブーム、投資家と庶民の感覚は大きく離れているようです。 高さ 約33.5cm/横幅 約32.5cm 御売約、ありがとうございました |