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第54回 アンコール講座A「日本の陶磁器・古民芸」が終了しました。
[2019/01/12]

第2回目のアンコール講座は「日本の陶磁器・古民芸」でした。これは5年前に行った講座ですが、今回、参加された方は初めての内容。昔の内容に新しい視点を加えて日本の陶磁器の歴史をお話しました。講座の内容についてはホームページの「骨董講座」に概要をアップいていますが、記述していない話は@縄文人は現在の日本人同様、衛生的な生活を送っていた。A「刺身は料理ではない」という人がいるが、活〆の技術や衛生状態が良くないと食することはできない立派な料理である。それを盛る器が耐水性のある伊万里焼など。B江戸時代中期、田沼時代に日本の陶磁器は多様性を獲得、地域によって特色のある陶磁器を作った、などです。仙遊洞の骨董講座は陶磁器の概念を教えるものではなく、どれが他の文化やジャンルとどのように関わってきたか解説する講座です。独断と偏見の講座ですが、意外と長く続いています。次回の講座は「伊万里焼」。新たな視点、文化論を加えて、伊万里焼についてお話したいと思います。お楽しみに。

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京焼、九谷焼、民平焼、大樋焼 猪口4客
[2019/01/06]

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年は平成最後の年で、5月からは新しい元号に変わります。仙遊洞の平成時代は骨董修行から開店、営業とまさに骨董三昧の時代でした。店を初めて20年、振り返るとあっという間に時間がたった感じがします。これもお客様があってのこと、ほんとうにこれまでありがとうございました。ところで、みなさまの平成時代はいかがだったでしょうか。 写真は4種類の盃。というか、日本酒の酒器です。これを見るだけでも日本にはさまざまな陶磁器があり多様性がある事がわかります。最近、欧米では純血主義が主流となり、民族至上主義のような風潮がありますが、日本は移民法を改正し、これから外国人を受け入れる時代となりそうです。行き過ぎた移民政策は排他主義を生みますが、緩やかな混在は多様性をもたらし、日本の文化にも良い影響を与えてくれるでしょう。日本人と移民が仲良く安全に暮らす日が来ることを願ったものが次の時代の元号となるのではないか。次の時代が日本列島に暮らす人たちにとって楽しい時代になると良いですね。その時は、このような盃で祝いたいものです。

御売約、ありがとうございました

伊万里焼 色絵 幾何学ねじり文鉢
[2018/12/23]

今日は平成最後の天皇誕生日です。平成時代になった時、私が一番に考えたことは23日が祝日だと、クリスマスと重なって連休が増えるということでした。逆に言うと、天皇誕生日のせいでクリスマスがかすんだともいえまます。皆様にとって平成時代はどのような時代だったでしょうか。仙遊洞は平成10年3月に開店しました。ということは私達は平成時代と共に皆様とお付き合いしたことになります。この間、多くのお客様と出会い楽しい時間を過ごすことができました。そのような意味で仙遊洞にとっては平成時代は、いろいろあり苦労もしましたが良い時代だったということができます。写真は伊万里焼の色絵鉢です。毎年、この時期になるとクリスマスとお正月用に色絵の食器を皆様に勧めていました。しかし、最近は家族でクリスマスやお正月を過ごすのも減ったようで年末年始になっても色絵は流行しない。色よりもSNS等を使った情報や個人の時代ということになったのでしょうか。私は古美術商なので、この時期になるとはやり色絵と漆器です。さて、平成の次の元号は何になるのでしょう。新しい元号の時代も楽しい時代になってほしいですね。

口径 約19cm〜19.5cm/高さ 約11cm〜11.5cm

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伊万里焼 染付 松竹梅文 そば猪口
[2018/12/16]

今週中頃、冷たい木枯らしが吹き、はめっきり冬らしい季節になりました。夜と昼の寒暖の差がで体調を崩す人も多いようです。皆様、くれぐれも風邪をひかぬように十分、注意してください。
写真は「伊万里焼 染付 松竹梅文 そば猪口」。このそば猪口は長年、仙遊洞に通って来て下さる常連客の方からの預かり品です。お客様に「この、そば猪口はうちで購入された商品ですか?」と聞くと、「?」。長い時間が経つと、お客様は古美術品をどこで購入したのか記憶も曖昧になるようです。松竹梅や山水の柄は伊万里焼ではステレオタイプなので、いつも身近にあるような印象を持ちます。これが珍しい柄であれば、購入時のこともはっきり記憶に残ったに違いありません。見慣れた模様の松竹梅文ですが、写真を撮りながらじっくり見ると意外と可愛い。正面の松竹柄よりも裏面に描かれた梅文に惹かれる。これまで、この手の作品はたくさん扱ってきたのに何かを見落としていたようです。古美術品は変わらないの私の見方が変わったようです。気にも止めなかった美を発見するのも、古美術品収集の楽しみです。

口径 約6.7cm〜7cm/高さ 約5.4cm

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渓山雪霽 軸
[2018/12/08]

今週に入って東京では木枯らしが吹き、東北日本では本格的な冬が始まったようです。このような天候では、じきに関東にも初冠雪があるでしょう。写真の軸は「渓山雪霽」と題された雪景色の図。作者は不詳ですが、軽やかなタッチでおしゃれに絵を描いています。名前がある作家でも、このような絵はなかなか描けません。画面から作者が芭蕉の言う「軽み」を理解している洒落た文人であることが推測できます。題材の「渓山雪霽」は、雪が止み、すっきり晴れた空や景色という意味。特に「霽」という字を使用しているところからも、作者の教養を伺うことができます。古美術商としてではなく、雪の世界に誘ってくれる個人的に好きな絵です。元旦などに掛けるとすがすがしい気持ちになれそうな軸です。

本紙サイズ 縦横 45cm×50.5cm
軸サイズ 縦横 147cm×65cm

御売約、ありがとうございました

第53回 アンコール講座@「日本の漆器」が終了しました。
[2018/12/01]

最近、骨董講座に通って来て下さるお客様は数年前から講座に参加している受講生です。その方たちは最初の頃の講座をもう一度聞いていないので、それを聞きたいという要望があり、今年は昔の講座を再び行うことにしました。 その第1回目が「日本の漆器」。英語で陶器はチャイニーズですが、漆器はジャパンと言います。なぜ、そのようなことになったのか知っている日本人の方は意外と少ない。というより、現代の日本人で漆器が太古の昔から日本人に馴染み深い工芸品であることを知っている人も少ないでしょう。それで「日本人にとって漆器とは何か」を題材としました。漆器についてお話するのは3度目ですが、毎回、話方が変わってしまいます。以前はもっと具体的に話をしていたのに、今回は古陶磁器と絡めながらの話。それでも受講生の1人から前回の漆器の講座よりもわかりやすかったと高評価をもらいました。理論や事例を話すよりも他のジャンルの工芸品と交えて歴史の話をする方が、古美術品を理解するのが簡単かもしれません。 次回は「日本の陶磁器と古民芸」。内容は前回と同じですが、切り口が違うのでお楽しみに。

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初期伊万里焼 発掘品 染付 秋草文徳利
[2018/11/25]

11月末になっても温かい日が続きます。列島各地は紅葉の時期を迎えていますが、温かさと紅葉は今一つ合いません。 いつもの日本の秋は、このようなものだったかなと考えてしまいます。
写真は初期伊万里焼の発掘品の染付秋草文徳利。仙遊洞の常連客の方が数十年前に骨董屋で買われた収集品です。古い愛好家の収集品は面白いものが多く、昔は気づかなかったことを骨董品から教えてもらうこともできます。その一つが、初期伊万里の模倣品がたくさん市場やオークションに出回っているということ。まだ骨董品が一部のマニアの愛好品だった時代、写真のような歪んだ発掘品を高値で買うことは一般の人から見れば不思議なことでしたが、骨董のすそ野が広がり、愛好者が増えると初期伊万里の人気に便乗して偽物がたくさん出回るようになりました。 2000年代以降の偽物の代表は初期伊万里、そば猪口、唐津の陶片などなど。 本物の数は減り、今では偽物が本物として扱われる時代となりました。 今回、この作品をブログにアップした理由は本物と偽物の絵付けや高台の様子を愛好家の方に理解して欲しいからです。 本物の絵付けや高台は本作のような感じですよ。 オークションや骨董屋でこの手の作品を見掛けたら、写真と見比べてみてください。違いが判ると思います。やっぱり本物は良いですね。

高さ 約9.7cm/胴径 約6.5cm

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朝一圭鳳・浦田広香 秋図 軸 
[2018/11/18]

秋もだんだんと深まっているようです。吉祥寺にある井の頭公園を歩くと所々の木が色づいてますが、東京では紅葉の真っ盛りにはもう少し時間がかかりそうです。 写真の軸は秋の峡谷を描いた2題。 作者は山形市で大正から昭和時代に活躍した画家、朝一圭鳳と大正から昭和時代前期に帝展で活躍した浦田広香(1880年頃〜1956年、熊本生)。 2人は東北と九州の日本画家ですが、違う作家の軸を2本並べても違和感がないのは日本画家の秋に対する感性が同じだからでしょうか。 2本を一緒に床の間に飾ると、1本飾るのとは違った相乗効果であり、床の間に深山の秋の世界が広がります。 これらの軸を見ていると、実際に山に入らなくても紅葉を十分楽しむことができます。 世界に入り込むことができる軸が良い軸なのでしょう。作家の感性の中に秋が潜んでいるのですね。

御売約、ありがとうございました

秦 加彩 三足鼎
[2018/11/11]

少しづつ秋も深まり、北日本では紅葉の見ごろになっているようです。秋の公園の落ち葉の上を歩くとカサカサと音がします。 季節が変わると収取した骨董品の衣替えの季節。明るい物よりも枯れた感じの骨董が秋には似合います。 写真の作品は中国、秦時代の加彩三足鼎。発掘品なので土が付着し、乾いた感じがします。 表面に塗られた朱もどこか秋を感じさせてくれる渋めの作品です。 ところで30年前、仙遊洞は中国古陶磁の専門店でした。 改革開放が始まった1990年前後は香港に行けば今から思うとお宝がいっぱい、夢のような時代でした。 あれが中国古陶磁の収集期間の春ならば、品薄になった現在はコレクターにとっては秋の季節。 オークションには偽物ばかりが目立つようになり、なかなか本物に出合う機会も減りました。 それでもまめに探せば、まだ考古品の面白い物に出合えます。写真の鼎もその一つ。偽物の落ち葉の中から拾った作品です。 30年、中国物を扱っていて、この手の作品に出合ったのは初めてだったので嬉しかった! 自分の好きな品物に出合えた時の感動が古美術品収集の楽しみです。

高さ 約10.5cm/胴径 約17.5cm

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第52回・骨董講座「キルト、パッチワーク、手仕事」が終了しました。
[2018/11/03]

西荻ワークショップ・アートウィーク中の骨董講座「キルト、パッチワーク、手仕事」が終了しました。 内容は日本人がどのように糸や布に関わってきたか、歴史と古美術との関係を踏まえながら話を進めました。 湿度の高い日本列島においては自然と一体化した通気性の高い衣服(織物)が好まれたようです。 骨董講座が終わった後、毎年11月に善福寺公園で行われている美術展「トロールの森」見学へ受講生の皆さんと一緒に行きました。 古美術とは違うジャンルの現代美術ですが、新旧に関わらず西荻アートの一端に触れられたと思います。その後、みんなで久しぶりの飲み会へ。 古美術趣味がある人と飲むお酒の味は格別です。骨董講座へ参加された受講生の皆様、お疲れさまでした。 次回の骨董講座はアンコール講座「漆器」についてお話いたします。お楽しみに。

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